尋常性乾癬とは、炎症性角化症のひとつで、境界のはっきりした赤い発疹に銀白色の麟屑(カサカサした厚いカサブタ状のもの)が付着しています。かゆみを伴うこともあります。発疹は主に慢性的かつ機械的な刺激を受けやすい頭部、肘・膝、臀部、下腿などにできます。皮膚以外にも、爪の変形や関節炎を伴うこともあります。
遺伝的素因に、環境・ストレス・風邪・喫煙・飲酒・食生活などの外的因子と糖尿病、脂質異常症(高脂血症)、肥満などの内的因子が加わって発病すると考えられています。
治療は、塗り薬(ステロイド、活性型ビタミンD3、保湿剤など)、飲み薬(PDE4阻害薬、レチノイド、免疫抑制剤)、紫外線療法が一般的です。PDE4阻害薬アブレミラスト(オテズラ)は重篤な副作用が少なく、クリニックでも使いやすい炎症性サイトカインを抑える内服薬です。